« インド旅行記~4日目~③ | トップページ | 息抜きに »

インド旅行記~4日目~④

 4日目だけで、なんともう4本目だよ。まあでも、この日は沐浴を見に行くために、朝5時から、夜10時40分発の夜行に乗るまで、ずっと動いていたせいか、とりわけ一日が長く感じていた日であったのだと思う。

 ヴァラナシのホテルを出発して、バスで駅に向かう。次はタージマハルのあるアグラに向かうのだ。タージマハルは、私が子供の時に初めてその存在を知った日から、ずっと一度は行ってみたいと憧れていた場所であった。それがついに明日見ることが出来るのである。でも未だ、いまいち現実感がない。タージマハルが見られるなんて、夢の出来事過ぎて。

Imgp3124

 駅についてからプラットホームに下り立つ。前も思ったけどインドのプラットホームってのは、日本のそれとはえらい違いだ。これから乗る寝台特急の中でも、階層別になっているせいかいろんな身なりの人がいる。

インドの寝台特急に乗ったというと、強烈な体験と思われるだろうし、実際そうかもしれないのだが、実は列車でも寝台部分というのは、有る程度裕福ではないと乗れないようだ。だから、周囲はインド人だらけとはいえ、きれいな洋服を着ているし、携帯電話も使い、決して貧しい印象は受けない。むしろきちんとしているような感じがして想像していたほどの恐怖感は感じなかった。

 寝台に乗れない人たちは、12時間以上普通の(固い)座席で過ごさなくてはならない。思うように眠れないし、腰への負担などを考えると辛いだろう。

 インドの子供といえば、物乞いばかり見ていたが、ここの駅には、きちんとしたジャケットを着てきれいなズボン、ハイソックスに革靴のような典型的なお坊ちゃんのような格好の子供も居たりした。でも、ボロボロの服を着ている物乞いの子みたいな子も沢山いる。

 このボロボロの服の物乞いの子の一人が大事に持って遊んでいたものが、自転車から外れてしまったタイヤで、これを転がしながら一緒にダッシュで走って遊んだり、タイヤだけを転がしてそれに向かって走って、と常に走り回っていた。ドキドキしたのは、私たちの近くにもいた、ホームの野良犬にやたらちょっかいを出していたことだ。前回も書いたようにインドでは狂犬病の心配があるので、うっかり巻き込まれて噛まれたらどうしようと、緊張していた。しかも昼間はグダグダしている野良犬も夜になると動きが機敏である。この子供に向かって歯茎をむき出しにして吠え立て恐ろしい。頼むから向こうでやってくれよ・・・と落ち着かない。

 ふと見ると、プラットホームなのに、野良牛まで歩いている!Imgp3123 ありえないのだが、こういう事態も、だんだん受け入れられるようになっている自分もいて、それにもびっくりだ。

 私は、その時普通に「あー牛が歩いているな~」と、のんびり眺めていたのだ。だんだん、インドに染まり、いろいろな事象を受け入れ始めている。

 さっきの子供が牛に気づき、牛にもタイヤをバンバン放りなげてけしかけ始めた。さっきまで悠々と歩いていた牛が反応し、周りに緊張感が走る。さっきの犬も怖いけど、瞬間的に闘牛の牛を連想し、猛々しく暴れたりしたらどうしようと、ガクガクブルブルである。

 でも、牛はインドでは聖なる使い、怒った周りの大人が子供を諫めて、何とか牛が暴れる事態にはならずに済んだ。

  インド人はプラットホームから線路に降り、線路を歩き反対側のプラットホームに渡るなんて芸当は普通にやっている。まずあり得ないし、日本のホームみたいに緊急で逃げ込むセーフゾーンなんて無いのにと、驚いた。

 でもインド的には有りなのだろうな。さっきの子供も、たまにタイヤを線路に落としたりして、何度も取りに降りては登り、疲れると縁に腰掛けて足をブラブラさせてみたりして、やっぱり普通に行っているのである。

 JRなんて線路に人が立ち入ったら即座に電車に止まるようになっているから、こんな風に普通の営みとしてやられちゃうと、呆気に取られてしまう。

 さっきから、「次は○○行き~」みたいな放送がジャジャジャジャジャーーンという派手な音と共に鳴り響いているのだが、一向に列車は入ってこない。少し遅れているらしい。でも寝台は2回目なので、前回よりも少し落ち着いて待っていたりする。

 と、皆で待機していると、インド式ヤンキーというかチンピラみたいなのが4~5名近くに寄ってきた。10代後半でで悪そうでさらに頭も悪そうな長髪のチャラチャラした若者である。

 ちょうど私の左隣に腰掛け、ウォークマンみたいなのでシャカシャカ音楽を聴いている。Jポップならぬ、Iポップか?今風の音楽なのだろうが、インド風だ。インド風のシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカという音楽。

 不穏な雰囲気の上、何となく急に居心地が悪くなり、旦那とジェーンを探しに行くフリをして席を立とうと話してさりげなく席を離れる。でも何となく今の方向を見られない。ウロウロウロウロしながら、周囲を見たりブラブラ歩いてみたりしてみる。

 そこに、やっと電車が到着。旦那曰く、この全員が一斉に立ち上がったこの瞬間、さっきの悪そうなインド人ヤンキーが旦那の後ろに廻り込んだらしい。旦那がそれを感じてサッと後ろを見たら、そのヤンキーはサササと逃げたようだ。

 もしかして、バックパックを切り裂いて何かを盗もうとしたのかもしれないな、と話し、ちょっと背筋が寒くなった。

 さっきのヤンキーが一緒の電車だったら寝られないね。と話しながらも、ジェーンから指示された場所に行く。2回目に乗車したのは、もう深夜になっているので、もう何人かのインド人は就寝に入っている模様。

 私はなんと今回は3段ベッドの最上階になってしまった。でも観光客は上の段で寝た方が安全だと思う。一段目で寝ていて物を盗られたり、最悪レイプでもされたら、シャレにならない。チケットを買うときは、そのような指導もあるらしいが。

 初回でも上の段で寝たし、上に登る要領は得たので、登ってから物音を立てないように、シーツと毛布を敷いてみる。旦那は私のすぐ下の段だった。2段目は、私のところよりも更に狭い。体の大きな旦那は非常に窮屈そうである。

 2段ベッドはスペースがあって快適だったが、3段ベッドはスペースがなくて、とても狭い。ヨガで前屈が上手くできるようになっていて良かった。ダンダーサナみたいな状態だと頭がつかえてしまう。ちょっと前に出るときときは、修善寺リトリートでもやった、坐骨歩きなんかもやってみる。

 そして更に、冷房の噴出口の正面(隣の島はモロに浴びるであろう)になってしまった。冷気は下に降りていくようになっているが、さすがに正面だと冷風が来て寒い。服の上に長袖パーカを着て毛布を掛けて寝ても寒い。実は旦那は、前回の寝台特急の冷房でお腹を下して復活が厳しい状態にあったので、自分もついにお腹が下ってしまうかもしれないと、戦慄。毛布の上にもう一枚シーツを掛けても寒い。心配だ。お腹下ったら大丈夫だろうか。ホテルからかっぱらってきたトイレットペーパーだけで足りるだろうか?

 隣の島の3段目にはインド人の女の子がサリーを着ながら果敢に上に登り、丸まっている。寒くないのだろうか?と目をやると、こちらの視線に気づいて、にっこり微笑んでくれた。

 私は簡単にメイクを落とし、コンタクトを外すと、急に眠気が襲ってきた。寒い、寒いと思いながらも、ハードな4日目の疲れでドロドロになっていたせいか、気がついたら眠っていた。つづく。

|

« インド旅行記~4日目~③ | トップページ | 息抜きに »

「旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/33519/1799632

この記事へのトラックバック一覧です: インド旅行記~4日目~④:

« インド旅行記~4日目~③ | トップページ | 息抜きに »